
しるや しるしの棹たてて
豊年月の行く末を
はかるも棹の歌
うたいて いざや遊ばん
こことてや こことてや
室山かげの神かつら
賀茂の 宮居は 幾久し
/「棹の歌」
笙の笛、ひちりき、しの笛
「棹の歌」、「ゆひゃら」は
平安の音を今に忠実に伝える
声か風か鼻歌か、
どれとも言い難い
ただ誰もが初めて耳にした時から、
それが古から聞こえる音と、日本人ならわかるだろう
シャラン、シャラン、と

揺るる姫君の冠飾り
やわらかな唄と堤の音が
村に響く
これ程にしめやかというに、
その奥ゆかしさ故の、華も舞う
和の国最初の遊女「友君」の
行く末をを願う、棹の唄
静かなれど、弱き音なく
時代を超ゆる まっとうな命よ
偲ぶれど
果て切ない和の音に
今昔目を閉じる
彼女は今も、
この岬の海を見渡す場所に眠っている
(今年も娘達が参加しました)