5.30.2009

蕗の煮物
















「好き嫌いしないで、食べなさい!」
小さい頃は、怒られても怒られても嫌だった。

だって、くさいんだもの。

今、そんな私が蕗を煮る。
ふふふふ、っと、笑ってしまう。
ガーデンの日陰で育つ山蕗、
この季節、最も柔らかで、香りもよい。

「昔はなぁ、俺も大嫌いだったぁ~!」
笑うのは主人。
「それがさぁ、毎日毎日お弁当に入ってるんだよ!
 しかも煮汁がこぼれてな~、
 お陰でカバンを開ければ蕗のにおい、教科書には蕗のしみ!
 忘れもしない、ガロアの複素数のページがぁああ~!!」

蕗には、実山椒。
毎年3時間かけ、娘達と実と枝をわける。
極みの白しょうゆで、品のよい緑色に煮含める。
「私達は大好きだよ!」
「ね~!」
子供達は、目を合わせて笑う。



5.27.2009

深いなぁ、”御陰様”


生前の祖母の声は、時を経ても凛と響いている。

いいかい、お前。
陰で 支えてくれているものがある。
お前の目には 見えはしないだろうが、
そういうものに、手を合わせ、感謝をするんだよ


だから、”御陰様…”

「陰」という字に、「御」も、「様」もつけて、手を合わせる。

尊いなぁ…。

おばあちゃん、
先日、ある舞台でこの話をした。
涙が溢れたよ。

5.21.2009

午前5時の不審者

薄明かりを反射する花瓶



























我が家は3階建てで、2階から3階は吹き抜け。
私と主人の寝室は、3階。

この季節は、鳥達の騒ぎで目が覚める。
ところが今朝は、まだ暗くて静か。
”雨かな。。。”
ん?ダーリンが居ない。
扉が僅かに開いている。
その向こうで、
吹き抜けの手すりに掴まり、
ゆら~り、ゆら~りと、上体を揺らしているダーリン。

”…怖っ”

暫くして、主人が寝室に戻った。
「どうしたの?」 (固まったまま)
「(小声) いや、玄関のドアが閉まる音が気がして…。」
”娘が危ない!” 
娘の部屋は1階だ。私は跳ね起きると同時に、ジーンズを掴む。

「カチャッ!」
ジーンズのベルトの音に、主人は慌てた。
「(小声)しっ、静かに~!
「何言ってんの!」(閉めてどうすんだ!)

私は目を吊り上げ、居間のある2階に降りる。
周りを確認、1階に降りる。
鍵は!? かかってる!
娘は?! よかった、寝てる!
”ふぅ……大丈夫”

「大丈夫かぁ?」 声に振り向くと、ダーリン。
「うん。」 (何故私の後ろに居るんだ!)

最近この周辺に、不審者が頻繁に出る。

独身時代にもこんな事が多かったな。
ストーカーで警察沙汰6回、その度に木刀は駄目だと警察に怒られた。
じゃぁ誰が私を守ってくれるのよ!と、毎回口論した。
”買いなおすかな、木刀。”
今朝の不審者は、様子を探る”ゆら~り主人”だったかも。(笑)


5.13.2009

勉強は、道具


”勉強は、道具!”

社会に出て、そう思った。
道具はよく多く持ってる事が勝負だし、
より深く使いこなせる事が大事だ、と。

でも、こうも感じてきた。
”道具は、その使い手によって生き死にする”
折角持っていても、うまく使えない事もあるし、
それを振りかざせば、人を傷ける刃物にもなる。

道具を、いかに使うか。
子供には、いつかそれを考えてほしい。
私はその、子供の心を育てよう。

5.11.2009

新緑のお昼寝




そよそよ、そよそよ
なんて繊細な、新緑色のカーテン
 
ゆらゆら、ゆらゆら
カーテンに揺れる光も、新緑色
 
写生をする主人の横で、ちょこっとお昼寝